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宇宙の忘れ物(6)

カシール独立運動が平定されて10年。

ニュースでも取り上げられなくなってすっかり忘れていたが

相当残虐行為が行われていたようだ。

政府に対する恨みは根強い。

MIMの地盤にはもってこいの地域だ。

道中シェリーから聞いたMIMのアジトと言われる町外れの廃鉱に向かった。

廃鉱なのに銃を持った警備が全てを物語っている。

決まりだな。

山崎が居ようと居まいとここに核がある。

ボク達の役目はここまでだ。

後は政府のお偉いさんの仕事だ。

シェリーがCIAに連絡を取っている。

これでシェリーもお役御免で火星ともおさらばだ。

ボクはタバコに火を点けた。

「一服しているところわりーんだが電話代わってくれないか?」

ボクにCIAが何の用だ?不信感を隠さず電話に出た。

「私はCIAのロジャーと言うものだがキミに頼みがある。本物の核があるかどうか確認して欲しい」

「は?」空いた口がふさがらないとはこの事だ。

「一体どういうことですか?」語気を強める。

「これは極秘情報なので他言無用で願いたい。MIMが火星政府に対し核攻撃の宣言をした。

それに対し、政府は核での先制攻撃も辞さない覚悟だ。このままでは大変な被害が出る。

時間が無いのでキミに頼るしかない」

何て返せばいいんだ?

「もちろん礼はする。引き受けてくれないだろうか?」

「分かりました。口座に入金しといてください」

「すまない。恩に着る。」

電話をシェリーに返す。

子供の頃24時間トラブルに巻き込まれる男のドラマを観たが、今は主人公の気持ちが分かる気がする。




幸いまだ夜が明けていない。

たった2人でテロリストのアジトに乗り込む。

広い炭鉱なので潜入は容易だった。

問題はどうやって核を突き止めるかだ。

思案にくれていたら突然慌ただしくなった。

まだ何もやってないぞ?

状況がつかめないでいるところにサイレンがけたたましく鳴り響いた。

警察のお出ましだ。それも辺りを埋め尽くす数だ。

銃声があちこちで聞こえる。どうやらドンパチを始めたらしい。

中の警備が手薄になった今がチャンスだ。

シェリーと別れて奥に進む。

見張りの兵を素早く倒しミサイルまでたどり着いた。

しかし、核が搭載されているかは分からない。

「おい、早く核を搭載しろ。山崎はどうした?」

リーダーらしき男が怒鳴り散らしながらやって来た。

どうやらまだ核は搭載されていないらしい。

核が無い以上勝負は決った。

テロリスト達は右往左往のパニック状態だ。

戦闘もせず逃げ出す兵士が続出した。

「山崎めー裏切ったなー」恨み節がまた滑稽だ。

それより山崎はどうやってここから脱出するつもりなんだ?

可能性としては外に繋がる坑道を行く以外ないのだが、探すのはほぼ不可能だった。

山崎には逃げられたが、CIAからは謝礼が入る。

納得はいかないが、これでしばらく食いつなげる。















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[ 2013/08/21 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

宇宙の忘れ物(5)

二人はファミレスのモーニングを食べていた。

もちろん着替えは済んでいる。

あんな目立つ格好でいたら命がいくつあってもたりない。

新聞には昨日の事件の犯人として不信な二人組みが目撃されたとある。

完全にボク達の事だ。

「あたしあんたの事疑ってたんだよね」

シェリーがポツリと呟いた。

「ずっと行動を見張ってた」

ボクはナイフとフォークを置いた。

「気付いていたよ。公園でも尾行していたしな。どこの人間なんだ?」

「CIA」

「目的は何なんだ?」

「SDCとMIMの繋がりを調べていた」

「影山が関わっているのか?」

「違うと思う。あの人は白」

ボクはほっと胸をなでおろした。

「今回の黒幕の見当は付いているのか?」

「分からない。政府にもMIMの支援者がいるし何が何だか・・・」

「そうか。これからどうした物か・・・」

もう、誰も信用出来ない。

しかし、頼るとしたら一人しかいない。



春でも夜の公園は冷える。

夜桜を観に来た客も寒さに震えている。

ベンチに座りボクはタバコを吸いシェリーはゲームをしていた。

来たか。暗い夜でも僅かな照明があればその美しさを隠せない。

深雪が現れた。

シェリーが席を外しそこに深雪は腰掛けた。

「すまない」ボクは開口一番わびた。

「少ないけど現金と言われたとおり山崎の情報を集めたわ」

「ありがとう。この借りは必ず返す」

ボクは席を立った。

「それとこれ。」船のキーを手渡された。

「そこまでしてもらう訳にはいかないよ」
  
ボクはキーを返そうとしたが深雪は受け取らない。

「無茶はしないでね」深雪は闇の中を戻っていった。



船の操縦席で深雪から渡された資料に目を通す。

なかなかの経歴だ。

別段不信な点はない。

火星での軍事経験以外は。

「何で山崎が怪しいと思うんだ?」

山崎の過去を洗っている所にシェリーの質問が飛んだ。

「空港での事覚えているか?偶然助かったが都合がいいと思わなかったか?」

「確かにそうだけど、そんな理由なのかよ?」

「ウンコで助かって運がいいなんてオチボクは認めないね」

「あんたのカンに命預けるあたしってバカだなー」

シェリーはため息をついてからソーダを飲んだ。

「CIAはどんな情報をつかんでいるんだ?」

「守秘義務ってのがあるんだけど?」

「それを承知で聞いている」

仕方が無いと言った表情でシェリーは答える。

「核だよ。どうやら火星に核が持ち込まれたらしい」

話が急に物騒になった。

「それにSDCが絡んでいる」

「核の行方は分かっているのか?」

「MIMの地盤になっているカシールって説が有力だな」

カシール、山崎はカシールのゲリラ撲滅作戦に従事していたな。

これで繋がった。

「カシールに行くぞ」

「何時起き?」

「今からだ。」

エンジンを点け勢い良く飛ばした。






















[ 2013/08/13 ] 小説 | TB(0) | CM(0)





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