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宇宙の忘れもの(後記)

最後まで読んでくれてありがとう。

ツッコミどころ満載だったと思うが。

例えば実際の防衛大は横須賀にある。

フィクションだし未来の話だからまーいっかと田舎にある設定にした。

大まかな筋書きは決めていたがキャラが勝手に動くので話をまとめるのに苦労した。

ほとんど文章を書いたことがない筆者だが成り行きで始めた小説がなんとか完結してよかった。

また何か書くかもしれないのでその時はよろしく。

じゃあねー。



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[ 2014/04/22 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

宇宙の忘れもの(完)

地球に戻って一週間。連日こき使われ死にそうだ。

誰かがボクの体を激しくゆする。頼むから寝かせてくれ。

三日も寝てなかったんだ。起きるくらいなら死んだ方がましだ。

絶対に起きないぞ。諦めろ。

髪を掴まれ顔面を机に叩き付けられた。

ぐしゃっと言う音が聞こえそうなえげつない起こし方だ。

「グッドモーニーング」シェリーの無邪気な笑顔と対面だ。

「メシ食いに行くぞ。」ボクの襟首を掴むと強引に立たせた。

「もちろんお前のおごりだけどな。」







シェリーのリクエストで少し離れた高級レストランに向かう。

退院祝いに贅沢な物でも食べたいのだろう。

値段の高さに眠気も覚め車を飛ばす。

横目にシェリーを見る。首には絆創膏が貼ってある。

「怪我の方は大丈夫なのか?」

「あぁ、もう平気だよ。」首に手を当てながら答える。

「テロも未然に防げたしハッピーエンドだな」

「ハッピーエンド?何も知らない奴は幸せだぜ。」

ふっふっふっと笑う。

「山崎の最後は知らないだろ?雑魚のお前の為に特別に教えてやるよ。」

得意満面だ。

「いいか?山崎はなー狙撃されたんだよ。500メートル離れたところからな。

500メートルだぞ?しかも眉間を一発でズドンだ。」

人差し指を眉間にトントンと当てる。

「あっさりあの世送りだぜ。」

あっさりねー。

「狙撃手の正体は分かってないが恐らくコードネームミケランジェロってやつらしい。

他にこんな事出来るやつはいないだとよ。ちょーすげーよな。まさに神のごときってやつだな」

シェリーは興奮して一気にまくしたてるがボクは我慢しきれずに大あくびをする。

「何だよ。興味ないのかよ。」

不機嫌なシェリー。

不味い。

「いやいやーほんと凄いわ。その達人に教えをこいて射撃の腕を上げたいね。」

ふっと鼻で笑うシェリー。

「おい、おめーの実力を知らないとでも思ったかー?あー?」

にやけながらボクの顔を覗き込む。

「大学時代は毎年代表選手として活躍したさ。」

「万年入賞止まりのセンスの欠片もねーカスが何言ってやがる。」

あははははー大笑いだ。

「お前が毎年防衛大の代表なんてミラクルだわ。ありえねーよ。全ての運使い果たしたな。」

だははははー笑いが止まらないようだ。







波風が気持ちいい。コンビニに寄って買ったパンを千切って空に投げる。

カモメがナイスキャッチだ。

レストランから近いからとシェリーにせがまれ仕方がなく来たが案外楽しんでいる。

「海辺の別荘とかあったら毎日海で遊べて楽しそうだよな?」

「そういうのあきたわー」

「飽きた?まるで経験済みみたいな言い方だな。」

「毎年マイアミの別荘行ってりゃあきるに決まってるだろーが」

「え?高級リゾートのマイアミビーチ?」

「ほかに何があんだよ。」

「お前金持ちなの?」

「ちげーよ、大金持ちだ。大が付くんだよ大が」

「ちょっと待て。そんなやつが何でCIAにいるんだよ」

「退屈しのぎに親父に頼んだんだよ。」

「そんな事出来るのか?」

「お前なー金さえあれば大抵のことは出来るの知らねーのかよ。」

こっちは命がけで必死だったのにわがままお嬢様のお遊びの相手をしていたのか・・・

「どっと疲れが出たわ。休暇でも取ろうかな。」

「マイアミの別荘にでも来るか?」

「マイアミか。貸してもらえるなら行きたいな。」

「ターコ誰が貸すって言った。一緒に行くんだよ。」

「せっかくの休暇をお前と過ごせと?」

「お前がいなくちゃ退屈だろうが。あたしを楽しませるのがお前の役目だ。」

当然のごとく答える。悪びれた感じが全くない。

こいつがおかしいのか女が皆おかしいのか分からない。

「二人一緒に休暇取れるかな?」

「あたしに任せな。」

こいつが小細工をするとは思えないからおそらく・・・

この先を考えるのは止めよう。

「もう帰るぞ」回れ右をし早足で来た道を戻る。駐禁が心配だ。

「もー帰んのかよ」まだ遊び足りないと言った感じで文句を言う。

子供の相手をするのは疲れる。さっさと先を急ぐ。気配で付いてきているのは分かる。

「死ぬまであたしを楽しませてくれよな」

「は?今なんか言ったか?」振り向きざまに答える。

「何でもねーよ、ボケ。」肝心な時に勘の働かない奴だと呆れるシェリー。

二人は黙ったまま砂浜を歩き続ける。付かず離れず微妙な距離を保ちながら。

マイアミの日差しはきついだろうが一生これより強烈な日差しを浴び続けるよりはましだろう。

[ 2014/04/18 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

宇宙の忘れもの(12)

とりあえず一服だ。タバコを取り出し火を点ける。

ふーっと煙を吐き出す。美味いんだか不味いんだかよくわからない。

このライフルの有効射程距離は500メートル。標的までは510メートル。

当然弾倉には銃弾が一発。おまけにこのビル風。試射もなしにぶっつけ本番。

普通に考えたらアンフェアだな。

タバコを指でピンっと飛ばす。風向きと風速は分かった。

タバコの煙と勘で推測しただけだが。

携帯をスピーカーモードに設定して地面に置く。

勝算は低い。ダメ元で山崎を説得してみるか?

無理だな。薬漬けになって延命装置で多少生きながらえて何になる。



射撃体勢に入る。

「覚悟は出来たらしいな。」

無言で返事をする。スコープから見える山崎はニコニコ最高の笑顔だ。

心からゲームを楽しんでいる。当たるわけないと思っているのだろう。

ボクは思わず苦笑した。当てるだけなら簡単だ。

胴体を狙えば多少軌道がそれても当たる。問題は致命傷を与えなかった場合だ。

その瞬間ゲームオーバーだ。防弾ベストを着ている可能性も無くはない。

狙うなら頭か・・・




後はトリガーを引くだけだ。

だがその前に確認したいことがある。

「なー山崎」

「うん?」

「ボクの情報をどこで知った?」

「CIAさ」

なるほど

「ただのマヌケじゃあないと思って調べたら驚いたぜ。まさかお前があの伝説のスナイパーだったとはな。

たまにいるんだよな~天才ってやつが。お前の正体を知ったときは狂喜したよ。予定を変更してお前に最高の舞台を

用意したよ。」

「そりゃどうも。わざわざ死にに来るなんておめでたいやつだ。」

「どうせ早いか遅いかの違いだ。」

「・・・・・」

「人を殺すのはどんな気分だ?」

「・・・・・」

「生きてる実感を感じるだろ?」

山崎から笑みは消えていた。

「俺に教えてくれ。お前なら分かるだろ?」

「安心しろ。もうこれからはそんな悩みに苦しめなくなる。」

「くっくっく、やはりお前は最高だよ。さあ素敵なエンディングが待っている。

バッドかハッピーかはお前次第だがな。」

ボクはトリガーを引いた。


[ 2014/04/15 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

宇宙の忘れもの(11)

「よう久しぶりだな。」ボクは明るく返事をした。

「携帯の番号教えてたっけ?お前とは友達になった覚えはないんだけどな。」

嫌味の一つでも言いたくなる。

「俺はお前のことが気になって仕方がなかったけどな。くっくっく」

山崎の不気味なセリフが気になる。

「で、要件はなんだ?」本題に入る。

「爆弾の場所を教えてやろうと思ってな。」またしても山崎が不気味なセリフを吐いた。

「そいつはありがたい是非教えてほしいね。」

「独立記念の聖母子像だ。」

え、あっさり答えが返ってきた。何を考えている・・・

「まぁ解体は無理だがな」余程自信があるのだろう。

嘘か本当か分からんがこの情報を早く知らせねば。

「やってみなければ分からないぜ?」

「無理だ。だが方法が一つだけある。」

嫌な予感がする。

「どんな方法だよ。」

「知りたければ屋上に来い。」

・・・間違いなく何か仕掛けてくるな。

「お前の言うことを信じられると思うか?」

「選択肢は二つだけだ。電話を切るか屋上に来るかだ。さあ選べ。」

2択か。それにしても灯台下暗しとはよく言ったものだ。

あんな目立つ物に仕掛けていたとはな。発見したとしても解体出来るのだろうか。

「これはゲームだ。お前とはフェアに勝負したい。」

フェアか。

「いいだろう。屋上で待ってろ」





カンカンカン非常階段の足音が破滅へのカウントダウンのようだ。

全速力で駆け上る。屋上までどれくらいかかるんだ?

それにしても忌々しい。山崎の野郎のんきに聖書など朗読していやがる。

おかげで子供の頃を思い出してしまった。

ボクは一時期教会に通っていた。別に信心深かった訳ではない。

退屈な説教の後のお菓子とその時好きだった女の子に会えたからだ。

子供などそんなものだ。神だの愛だの救いなどどうでもいい。

はぁはぁはぁ、さすがに息が切れてきた。もうすぐ屋上だ。こんなこと止めて風呂に入って寝たい。

少しペースを落とす。屋上では何が起こるか分からない。呼吸を整えておかねば。

目の前にやっと待ち望んだ扉がある。これを開けたらゲームスタートだ。





ドアを開けた瞬間ビル風が吹き付けてきた。汗だくのボクには最高のご褒美だ。

辺りを見回したが山崎の姿は見えない。

「おい、どこにいるんだ。」

「そのまま真っ直ぐ進め。」

真っ直ぐ?どこからか見張ってるのか?辺りに目配せする。

「そう警戒するな。」間違いなく山崎はボクを見ている。どこから?

言われたとおりに真っ直ぐ進むと不自然なアタッシュケースが置いてある。

こいつは・・・

「やっと会えたな。」

「は?どこにいるんだよ?」

「目の前だ。」

目の前ってまさかあの向かいのビルか?遠くにあるにはあるが・・・

「アタッシュケースを開けろ。このゲームの重要アイテムが入っている。」

起爆装置でも入っているのか?留め金を外したら予想外のものが入っていた。

なんてこった。中身はライフルだった。

「もう言わなくても分かるよな?」

ボクは黙ってライフルを組み立てた。ゆっくり、あくまでゆっくりだ。

狙撃で重要なのは精神力だ。どんなに技術があっても指が震えたらおしまいだ。

ライフルを組み終わりスコープから向かいのビルを見る。

山崎がいた。双眼鏡片手にVサインをしている。

「ルールは簡単だ。そいつで俺を打ち殺せばお前の勝ち。外したらボカンだ。」

上着のポケットから小さなリモコンを取り出した。起爆装置だろう。

「ちょっと遠すぎないか?フェアじゃないぞ。」

「お前の射撃の腕は知っている。なかなかのもんだな。くっくっく」

そんなことまで調べたのか。どこの情報だ?公式記録を見たのか?

「さぁゲームの開始だ」






[ 2014/04/10 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

宇宙の忘れもの(10)

辺りはすっかりお祭り騒ぎだ。

とうとうこの日が来てしまったか。

山崎について調べたが結局あいつには目的など無かったのだ。

ただの愉快犯。

人生に絶望した男がただただ己の楽しみの為に周りを巻き込んでいるだけだったのだ。

あいつには時間がない。

やはりやるなら今日の独立記念日だろう。

さて、山崎はどこに爆弾をしかけるのか?

仕掛けるところは山ほどありそうだがどこだ?

山崎はカシール独立運動のゲリラ撲滅作戦に従事していた。

そこは表には出ていないが戦争につきものの陰惨なことが行われていたようだ。

地球政府の側について散々残虐行為を行った山崎が今度は地球政府にテロ活動

を仕掛けると言う支離滅裂状態なのだ。

しかも、MIMも裏切り何を考えてるのか分からない。

恐らく一番被害が出るところを狙ってるはずだが・・・

周りは警官だらけで厳重に警戒されてる。

この状況でテロなど行われるのだろうか?

爆弾なんてものどこに隠すのか・・・

ボクが山崎ならどこに隠す?

分からない。

しかし、一つ心当たりがあるのはあるんだが・・・



まさかまたここに来るとは。

超高層ビルがボクを歓迎してくれてるとは思えないが。

MIMの本拠地だった場所に来ている。

入り口は封鎖されすっかり寂れているが。

人目のつかない地下から入るか。

高級車が並んでいた地下駐車場に向かう。

さて、中に入ったはいいがどこを探す?

相当な大きさのはずだから場所は限られる。

心当たりをあれこれ探したが見つかるわけもなく、

いたずらに時間を過ごしてしまった。

不味いな、もう直ぐ式典が始まってしまう。

もし、ここに爆弾があったら巻き込まれてアウトだ。

ここは一旦逃げるか。

ボクは多少の罪悪感を感じたが背に腹は変えられない。

自分の命が最優先だ。

ボクはさっさとこの場を後にしようと駆け出した時携帯電話

のバイブがボクの足を止めた。

何だこんな時に。

ポケットから急いで出して画面を覗いたら非通知だった。

ふざけんな!誰だこのやろー!

無視しようとしたが何故か気になって出てみた。

「ほんとにお前は頭が切れるのかバカなのか分からないな。」

おかしくてしょうがないと言った感じで話してきた。
[ 2014/04/08 ] 小説 | TB(0) | CM(0)