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もう一度(1)


もう一度(1)

冬の夜は冷える。
そんな時にオレは一人で公園のベンチに座っている。
クリスマスまで後一週間。
世間はお祭りムードで更に追い打ちをかけるように数組のカップルが楽しそうに目の前を過ぎていく。
「失敗したな。クリスマス一色の居心地の悪さから逃れようとしたのに・・・」
オレは暖を取っていたミルクティーのカンをゴミ箱に入れた。
ケチらずにスタバにしとけばよかった。

帰宅しようとした目の前に一匹の犬がいた。
柴犬だ。
近寄って来る。
目の前にお座りをしたまま微動だにしない。
何だこの犬は。
老犬のようだがエサでも欲しいのか?
あいにくこの犬にあげるものはない。
頭を何度かなでてやってその場を去ろうとしたら道をふさぐ。
よけようとするとまた道をふさぐ。
「おーい、道を開けてくれよ。」
このくそ寒い中野良犬にかまっている暇はないのに。
このくそ寒い中?
このままこの犬をここに置き去りにすると凍えてまずいこになるような・・・
しばし、思案に暮れる。
「よし、一緒に来るか?」
犬は言葉を理解してるのかしっぽをちぎれんばかりに振りまくっている。
祖父の家に一人っきりってのも寂しいし今日だけ泊めてやるか。
オレの後をずうずうしい犬はしっかりついてくる。







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[ 2015/09/29 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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