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もう一度(13)

スーパー、ヤオコーで大量の食材と酒選びでカートは満載だ。
自慢だがオレは子供の頃から自炊をしているので料理の腕はピカイチ。
残り物で作るチャーハンはそこらの店よりも美味い。
スマホのバイブが鳴る。誰だこんなときに。ディスプレイには八月一日美夕と出ている。
「美夕さんどうしたの?」
「度々ごめんなさい。ハチの散歩で近くまで来ているので会いませんか?」
オレは、ハチに会えるので喜んで承諾した。もちろん彼女に会えるのも半分あるが。

例の公園に向かう。
オレの大量の荷物を抱えた姿を見て彼女は目を丸くし申し訳なさそうにした。
「あー気にしなくて良いから、友達の祝勝会があってその買い出し中だったけどハチに会いたかったから」
ハチは尻尾をこれでもかと振る。
「私、楢舘さんに迷惑ばかりかけてますよね。。。」
「そんなことないよ。オレも楽しいし遠慮しなくていいから」
彼女は柔和に微笑んだ。
「それにしても最近やたらこの公園に来るなー。」
「私ここに大切な思い出があってとても好きなんです」
さっきとは違い微妙な微笑みだ。
「まー誰にでも大切な何かはあるよ。」
「そうですよね。他人にはさまつな事でも本人にとっては宝物になりますから」
「宝物か」
オレにとっての宝物はなんなんだろう。
「私、祖母がフランス人でクオーターなんです」
唐突に何だ?
「だから、子供の頃はよく、外国人に間違えられたんです」
くすっと笑う
「あー大人になって顔つきが変わったんだね」
「そうなんです。昔の写真を見ると今と大違い」
また、くすっと笑う
「オレは昔から全く変わらないよ」
「そうなんでしょうね、子供のままですね」
ズバッと言われてしまった。。。
「私もう行かないといけないんで、これで失礼します。今日はありがとうございます」
丁寧にお辞儀をしハチを促し踵を返した。
一体何がしたかったんだ?
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[ 2016/01/18 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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