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星くずの夜(2.6)

上階にある高級レストランで大量のステーキをたらふくたいらげる大柄な男がいる。小池だ。
「こんなところに呼び出して何の用だ?」
よくそこまで食べれるなと、あきれ顔の沢村。
「まあ、座れ。」
渋々席に着く沢村。
「お前も何か頼むか?」
「必要ない。」
「そうか。なら前置きは抜きにして、沢村、俺と組め。」
沢村の表情が強張る。
「認めたくないが、俺たちは、あいつらより僅かに劣る。勝つために共同戦線を張るのは当然の戦略だ。」
「断る。俺は、お前の力を借りなくてもあの人を倒す。」
「それを出来ないことは、お前が一番分かっているはずだ。武藤に勝ちたいんだろ?だったら、あの時みたいに俺の言うことを聞け。」
沢村は言葉が出ない。
「分け前は半々だ。文句はないだろ?」
「金はいい。俺が欲しいのは勝利だけだ。」
「決まりだな。」
小池はニヤリと笑った。

仰向けに天井を見つめながら、ベットに横になる武藤。
決勝のメンバーは奇しくもあの時と同じだ。
あの時と・・・

オレは、どうしても美里と真剣勝負がしたかった。
どんな場でもいい。
お互いの全てを出し切れれば。
そして都合よく、最高の場所で最高の相手と対局が出来るようになり、オレの、勝負師としての誇りを賭けて万全の状態に持って行った。
オレと美里は、一打、一打にお互いの思いを乗せて打ち続けた。
勝敗を越えた、オレ達だけにしか分からない聖域だ。
オーラス
オレは、美里に僅かながらリードを保ってトップだった。
5ピンを切ればテンパイ。
だが、5ピンはダマで張っている沢村の当たり牌。
オレは、粘り強く回し打ちをする。
ところがだ、小池が切った5ピンに沢村は全く反応しなかった。
オレの読み違いだったようだ。
次順、オレは5ピンを手牌から切った。
「ロン」
沢村が発した・・・

武藤はまどろみから目を覚ました。
冷蔵庫の中からミネラルウオーターを取りだし口にする。
高層階から見える東京の夜景は、星の輝きを曇らせる。


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[ 2016/08/03 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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